子宮鏡手術
御茶ノ水・千代田区の浜田病院では、子宮内膜ポリープや粘膜下子宮筋腫に対する子宮鏡手術を行っています。「手術」と聞くと不安になる方も多いと思いますが、お腹を切る必要はありません。腟から細いカメラ(子宮鏡)を入れて、子宮の内側にできたポリープや筋腫を取り除きます。健康保険が使えます。当院は入院設備のある病院ですので、手術のあともスタッフが体調を見守り、ご安心いただける体制を整えています。
※本ページは、婦人科部長 松田美保医師(日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医・指導医/日本女性医学学会認定 女性ヘルスケア専門医・指導医/医学博士)の監修のもと作成しています。(最終確認日:2026年8月27日)
子宮鏡手術とは|お腹を切らない手術
子宮鏡手術は、腟から子宮の入り口(子宮頸管)を経て子宮内に細い内視鏡を入れ、モニターで確認しながら病変を取り除く治療です(TCR=経頸管的切除術とも呼ばれます)。お腹を切らない手術ですので体の表面に傷が残らないため、術後の回復が早いことも特徴のひとつです。
なお、子宮の内側を見るだけの「子宮鏡検査」とは別のものです。検査で治療が必要なものが見つかった場合は、あらためて手術の日をご相談します。
子宮鏡手術の対象となる病気と症状
当院では、次のような病気に対して子宮鏡手術を行っています。心当たりのある症状があれば、遠慮なくご相談ください。
子宮内膜ポリープ
生理ではないときの出血(不正出血)、生理の量が多い(過多月経)、なかなか妊娠しない——こうした症状の原因になることがあります。子宮の内側にできる良性のできもので、症状がないまま検診ではじめて見つかることも少なくありません。
子宮筋腫(粘膜下子宮筋腫)
生理の量が増えた、レバーのような血のかたまりが出る、健診で貧血を指摘された——こうした症状の原因になることがあります。子宮筋腫は、できる場所によっていくつかのタイプに分かれます。そのうち、生理の出血が起こる子宮の内側(内腔)に向かって張り出しているものが粘膜下子宮筋腫です。内側に飛び出しているぶん、小さくても症状が出やすいのが特徴です。
子宮内腔癒着
生理の量が減った、なかなか妊娠しない——こうした症状の原因になることがあります。子宮の内側の壁どうしがくっついてしまう状態です。妊娠をご希望の方は、不妊・生殖医療センターのページもあわせてご覧ください。
中隔子宮
生まれつき、子宮の内側が壁のように仕切られている状態です。この仕切りを子宮中隔といいます。治療が必要かどうかは、症状やご希望をうかがったうえで、ご相談しながら決めていきます。
過多月経(子宮内膜焼灼術)
生理の量が非常に多く、貧血がなかなか改善しない場合に、子宮の内側の膜を焼いて出血を減らす手術を行うことがあります。なお、この手術は妊娠を希望されない方が対象となります。今後のご希望をお伺いしたうえで、ご相談しながら決めていきます。
手術前の検査と、子宮口を広げる処置について
手術前の検査
手術前には、血液検査(感染症・血液型・貧血など)・心電図・胸部レントゲン・呼吸機能検査を行います。いずれも、全身麻酔を安全に受けていただくための術前検査となります。
子宮の入り口を広げる処置(子宮頸管拡張)
子宮鏡を入れるには、あらかじめ子宮の入り口を少し広げておく必要があります。当院では手術前日にご入院いただき、その後に子宮頸管拡張器を挿入します。時間をかけて無理なく安全に子宮の入り口を開くことができます。挿入時に軽度の痛みを伴うことがありますが、多くの場合しばらくすると落ち着きます。ご心配なことがあれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。
拡張器を挿入した状態で、病室で一晩お過ごしいただきます。看護スタッフが状態を確認しますので、痛みや出血が気になるときは、我慢せずお知らせください。
手術までは、子宮の内側が厚くならないようホルモン剤を内服していただきます。
麻酔と、手術中の痛みについて
当院では、子宮鏡手術を全身麻酔で行っています。手術中は麻酔科医が全身の状態を管理しますので、ご安心ください。全身麻酔により、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
麻酔について不安のある方は、どうぞ診察の際に遠慮なくお伝えください。
入院日数と、受診から退院までの流れ
当院では、子宮鏡手術は1泊2日の入院で行っています。
受診から手術日まで
ご希望の方は、まず月・水・金の午前中の婦人科外来をご受診ください。超音波検査やMRI検査で病変を確認し、手術方法・費用・入院期間・合併症をご説明します。初診当日に、手術日の決定から術前検査・入院のお申し込みまで完了できます。
| 1. 初診 | 診察・術前検査・手術日決定・入院申込 |
| 2. 手術前日 | ご入院 → 子宮頸管拡張の処置 |
| 3. 手術当日 | 全身麻酔で子宮鏡手術 → 夕方に退院 |
| 4. 術後2週間後 | 外来で経過確認・病理結果の説明 |
ご予約は、WEB予約システム「@link」(https://yoyaku.atlink.jp/hmdhp)またはお電話(03-5280-1166/月〜金 9:00〜17:00、土 9:00〜12:00)で承ります。
手術当日から退院まで
手術そのものにかかる時間は、子宮内膜ポリープの場合10〜30分程度です。筋腫が大きい場合は、もう少しお時間をいただきます。麻酔の準備から目が覚めるまでを含めた手術室での滞在は、1時間程度とお考えください。
手術後は病室でお休みいただき、体調を確認したうえで、その日の夕方に退院となります。退院後2〜3日はご自宅でお休みいただいています。
子宮鏡手術の費用(健康保険・3割負担の目安)
費用のご不安を少しでも減らせるよう、健康保険適用(3割負担)の目安をあらかじめご案内します(1泊2日の入院費込み)。
| 子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術 | 約6万円 |
| 子宮鏡下子宮筋腫摘出術(粘膜下子宮筋腫) | 約10万円 |
| 子宮内腔癒着切除術 | 約10万円 |
※病変の数や大きさ、入院中の経過により前後することがあります。
※上記以外の術式の費用は、診察の際にご説明いたします。
高額療養費制度の対象です。加入先の健康保険窓口へ事前申請し、交付された「限度額適用認定証」を退院までにご提出いただくと、窓口でのお支払いを自己負担限度額にとどめられます。
個室等をご希望の場合は、室料差額が別途かかります(1日あたり・税込)。
| 大部屋 | 0円 |
| 2人部屋 | 22,000円 |
| 個室 | 33,000円 |
| 特別室 | 66,000円 |
※入院日・退院日も1日分がかかります。入院預かり金は退院時に精算します(現金・クレジットカード対応)。
術後の生活と、起こりうる合併症
安心して治療を受けていただくために、術後の過ごし方や起こりうることについても、あらかじめお伝えします。
術後の過ごし方
退院後は少量の出血やおりものの変化がみられることがあります。シャワーは退院後すぐにお使いいただけますが、入浴(湯船)・運動・性交渉は術後2週間後の診察のあとからです。
この診察では、切除した組織の病理検査の結果もご説明します。経過に問題がなければ、通院はここで終了です。退院時には退院指導の書面もお渡しします。
起こりうる合併症
デメリットとして、他の手術と同様に次のようなことが起こる可能性があります。
- 術後の出血、下腹部の痛み
- 子宮内の感染
- 病変の遺残による再手術
- 子宮頸管・子宮の損傷、子宮穿孔(きわめてまれ)
- 全身麻酔にともなう体調の変化
気になる症状があるときは、お電話(03-5280-1166)でご相談ください。
子宮鏡手術の担当医師
浜田病院では、婦人科部長 松田美保をはじめ、角田紗保里・金尾祐之医師などが、腹腔鏡・子宮鏡などの内視鏡手術を担当しています。
上記以外の病気についても子宮鏡手術で対応できる場合があります。費用は症状や病変の状態によって異なりますので、詳しくは診察の際にご説明いたします。まずはお問い合わせください。
よくあるご質問
- Q. 子宮鏡手術の費用はどのくらいかかりますか?
- A. 3割負担の目安は、子宮内膜ポリープの切除で約6万円、粘膜下子宮筋腫の摘出で約10万円です(1泊2日の入院費込み)。ご不安な場合は、診察時に詳しくご説明いたします。
- Q. 手術のときの麻酔はどうなりますか?
- A. 全身麻酔で行っています。手術中は麻酔科医が全身の状態を管理します。
- Q. 何日くらい入院しますか?
- A. 1泊2日です。手術前日にご入院いただき、手術当日の夕方に退院となります。
- Q. 手術のあと、いつから仕事に戻れますか?
- A. 退院後2〜3日はご自宅でお休みいただいています。お仕事の内容によっても異なりますので、診察の際にご相談ください。
- Q. 日帰りで受けることはできますか?
- A. 当院では、安全に配慮して入院していただいたうえで手術を行っています。子宮鏡手術は子宮の入り口を広げる処置と全身麻酔を伴うため、日本では入院で行う施設が一般的です。ご不安な点があれば、診察の際にどうぞご相談ください。
このページは 医療法人財団 小畑会 浜田病院 婦人科 が監修しています。