明るくゆとりのある浜田病院の病棟廊下
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不妊スクリーニング検査

不妊スクリーニング検査とは?

不妊症には様々な原因が考えられ、また複数の原因が同時に存在するケースもしばしば見られます。そのため、スクリーニングと呼ばれるいくつかの検査を行い、その原因に合った治療を行っていかなければなりません。

不妊症の検査は性周期の特定の時期のみに行うことのできるものが多くあります。そのため、一通りのスクリーニング検査が終了するまでに最短1か月、長い場合は数か月かかることになります。

※子宮卵管造影検査は、当院にて治療中の方のみ実施致しております。ご了承ください。

検査内容

女性が行う検査スクリーニング検査として行います
■基礎体温
■血液検査
■子宮卵管造影検査
■ヒューナーテスト(性交渉後試験) >
 
スクリーニング検査で卵管、卵巣、子宮の異常が疑われた場合に行います
■腹腔鏡検査(腹腔鏡下手術検査)
男性が行う検査スクリーニング検査として行います 
■精液検査

検査スケジュール

基礎体温測定、体温表記入

基礎体温表からは排卵の有無、排卵の時期を知る事が出来ます。

基礎体温とは、熟睡しているときの内蔵の働きがもっとも静かな状態の時の体温のことです。目が覚めて、体を動かす前に婦人科体温計で検温を行い、体温を記録してグラフにします。

排卵が正常におきている場合には、排卵前の卵胞期に約14日間低温期が続き、排卵後の黄体期に約14日間の高温期が続きます。排卵が起こると体温が上昇して、高温期に移行します。排卵がない場合は、基礎体温は低温期のみの一層性になります。また、妊娠が成立すると、高温期が持続します。

不妊症検査・治療の計画を立てる為には月経周期を知ることが重要なので、外来を受診する際は基礎体温を1か月以上つけてから来院するのが理想的です。

【基礎体温表】

排卵前の卵胞期に約14日間低温期が続き、排卵後の黄体期に約14日間の高温期が続きます。排卵が起こると体温が上昇して、高温期に移行します。

血液検査

■クラミジア抗体

性感染症であるクラミジアに過去または現在、感染したことがあるかを調べることができます。 クラミジアは、卵管障害を起こす危険性が高いものです。
クラミジア抗体陽性の結果が出た場合には、ご夫婦2人で抗生物質の服用による治療を行います。

■ホルモン測定

ホルモン内容
LH・FSH脳下垂体から分泌されるLH・FSHの測定を行います。
プロラクチンプロラクチンは、乳汁分泌を促すホルモンで、排卵を抑える作用も持ちます。プロラクチンの値が高い場合(高プロラクチン血症)、無月経になり不妊の原因となります。
エストロゲン
プロゲステロン
卵巣から分泌されるエストロゲン・プロゲステロンの測定を行います。
【主なホルモン】
ホルモン分泌場所主な働き
GnRH
(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)
視床下部下垂体に働きかけ、FSH、LHの分泌を調整します。
FSH
(卵胞刺激ホルモン)
下垂体卵巣で、卵胞を発育させます。
LH
(黄体化ホルモン)
下垂体卵巣で排卵、黄体の形成を促します。
エストロゲン
(卵胞ホルモン)
卵巣子宮内膜を増殖させます。
プロゲステロン
(黄体ホルモン)
卵巣妊娠の成立、維持のために働きます。
基礎体温を上昇させる作用もあります。

子宮卵管造影検査

子宮腔内に造影剤を注入し、骨盤内のレントゲン撮影を行います。

この検査では、子宮腔内の形や卵管の通り具合、卵管や卵巣の癒着の有無を調べることが出来ます。 造影剤を注入する際には痛みを伴う場合があります。 検査は月経終了後排卵前で妊娠している可能性のない、低温期に行います。

ヒューナーテスト(性交渉後試験)

子宮頸管粘液と精子の相性を調べるために行う検査です。

排卵日頃に性交を行い、24時間以内に頸管粘液を採取し、顕微鏡で精子の数、運動性を観察します。

腹腔鏡検査(腹腔鏡下手術検査)

腹腔鏡下手術は、下腹部の目立たない位置に開けた数ミリの孔を開け、操作鉗子と内視鏡を用いて切開、剥離、縫合などを行うことができます。 子宮卵管造影検査の結果で卵管の異常が疑われた場合、原因不明の長期不妊の時などにこの検査を行い、卵管、卵管周囲の癒着の状態を確認します。 卵管の通過性確認の為の通水、卵管周囲の癒着剥離、子宮筋腫の切除などを行う場合もあります。

精液検査

精液量・精子濃度・運動率・運動性・奇形率などを調べます。

2~3日間の禁欲期間の後、マスターベーションにより精液を採取して頂きます。 自宅で採集後に持参していただき、検査いたします。(持ち込みのみとなります)