子どもの発熱|受診の目安(年齢別)と家庭でのケア
子どもの発熱で最も大切なのは、「熱の高さ」よりも「月齢・年齢」と「熱以外の様子」です。40度でも機嫌よく水分がとれていれば慌てなくてよいことがある一方、37度台でもぐったりしていれば受診が必要なこともあります。そして、生後3ヶ月未満の赤ちゃんの発熱は、それだけで、すぐに受診してください。このページでは、ご家庭で判断するためのポイントを整理します。
まず確認|受診の緊急度チェック
お子さまの様子が、次のどれに当てはまるかを確認してください。
🔴 すぐに受診・救急を検討
- 生後3ヶ月未満で発熱している(熱があるだけで、様子見にせず受診を)
- けいれんが起きた(初めてのけいれん/5分以上続く/短時間に繰り返すときは、ためらわず119)
- 意識がおかしい、呼びかけへの反応が鈍い、目を合わせずぐったりしている
- 呼吸が苦しそう(肩で息をする/胸やのどの下がへこむ/小鼻がヒクヒクする)
- 顔色や唇の色が悪い(青白い・紫っぽい)
- 首を痛がって前に曲げられない、繰り返し吐く、強い頭痛を訴える
- 熱とともに押しても消えない発疹が出ている
- (赤ちゃんで)大泉門(頭のやわらかい部分)が張って膨らんでいる、甲高い声で泣き続ける・ひどく不機嫌で反応が乏しい
🟡 診療時間内に受診を
- 発熱が3日(およそ72時間)以上続く/いったん下がって再び上がってきた
- 水分がとれない、おしっこが半日以上出ていない
- 機嫌が悪くぐったり気味、眠ってばかりいる
- 強い咳・嘔吐や下痢・耳を痛がる・排尿時に痛がる、など熱以外の症状をともなう
ご家庭で様子をみられる状態(受診の必要は低い)
- 熱はあるが機嫌がよく、水分がとれて、眠れている
※ただし生後3ヶ月未満の赤ちゃんは、機嫌がよくても発熱していれば受診してください(この区分に「様子をみる」という選択肢はありません)。
※特に生後まもない赤ちゃんは症状の変化が早いことがあります。低月齢で心配なときは、様子見にこだわらず早めにご相談ください。
子どもの発熱の考え方|熱の高さ=重症度ではない
発熱は、体がウイルスや細菌と闘うための自然な反応です。感染症による発熱では、熱の高さそのものが脳や体を傷つけることは通常ありません(体温は脳の働きで上がりすぎないよう調節されるためです)。※炎天下や車内などで体に熱がこもる「熱中症・うつ熱」は別で、緊急の対応が必要です。
大切なのは、熱の数字ではなく「お子さまの全身の様子」を見ることです。
- 40度あっても、機嫌がよく水分がとれて眠れていれば、あわてず経過をみられることがあります。
- 37度台でも、ぐったりして反応が鈍い、水分がとれない、といったときは受診の対象です。
熱そのものを無理に下げることが治療になるわけではありません。解熱は「つらさをやわらげ、水分や睡眠をとりやすくする」ための手助けと考えてください。
月齢・年齢別の受診の目安(早見表)
同じ発熱でも、月齢・年齢によって注意点が変わります。下の表を目安にしてください(あくまで一般的な目安で、迷うときは早めにご相談ください)。
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| 月齢・年齢 | 受診の目安 | 特に注意したい症状 |
|---|---|---|
| 生後3ヶ月未満 | 発熱していたら、それだけですぐ受診 | 免疫が未熟で重い感染が隠れていることがあるため、様子見にしない |
| 生後3ヶ月〜1歳 | ぐったり・水分がとれない・機嫌が戻らないときは受診。元気なら経過観察も可 | 発熱以外のサイン(呼吸・顔色・哺乳量)を重視 |
| 1〜3歳 | 3日以上続く/水分がとれない/症状が強いときに受診 | けいれん、強い咳や嘔吐、耳を痛がる など |
| 3歳以上 | 全身状態がよければ家庭でケア。長引く・悪化するときに受診 | 高熱でも本人の様子(遊べるか・水分・睡眠)で判断 |
家庭でのケア
水分・食事のとらせ方
- 発熱時は汗などで水分が失われやすくなります。少量ずつ、こまめに与えてください。
- 経口補水液やお茶、みそ汁の上澄みなど、お子さまが飲めるもので構いません。
- 生後6ヶ月ごろまでの赤ちゃんは、水やお茶を多量に与えず、母乳・ミルクを基本にしてください。
- 食欲がないときは、無理に食べさせなくて大丈夫です。まずは水分を優先してください。
冷やし方・衣服・室温
- 手足が冷たく寒がっているとき(熱の上がり始め)は、温めてあげてください。
- 顔が赤く暑がっているときは、薄着にして、わきの下や首すじを冷やすと楽になることがあります。
- 冷却シートは気持ちよさのためのもので、熱を下げる効果は限られます。顔にかかると窒息の危険があるため、乳児には特に注意してください。
解熱剤の使い方の考え方
- 解熱剤は、熱を下げること自体が目的ではなく、つらさをやわらげて水分や睡眠をとりやすくするための手助けです。使わずに経過をみても構いません。
- 使う場合は、医師から処方された薬・指示された使い方に従ってください。市販の解熱鎮痛薬のなかには、お子さまの年齢によっては使えないものもあります。自己判断で使わず、購入前に薬剤師・医師にご相談ください。
- (具体的な薬剤名・用量・使う間隔は、診察のうえで個別にご案内します。このページでは扱いません。)
発熱の背景にある主な病気
子どもの発熱の多くは、ウイルスによるかぜ症候群です。ただし、なかには診察や検査での確認が必要なものもあります。以下は代表的なもので、いずれも「可能性」であり、実際の診断は診察で判断します。
- かぜ症候群:発熱の原因として最も多いもの。多くは数日で自然に軽快します。
- インフルエンザ:急な高熱・関節痛・全身のだるさをともなうことがあります。流行期は検査を検討します。
- 突発性発疹:乳児期に多く、高熱が3日ほど続いたあと、熱が下がってから発疹が出るのが特徴です。
- 溶連菌感染症:のどの痛み・発熱をともない、検査で確認できます。抗菌薬による治療が必要になることがあります。
- 中耳炎:耳を痛がる・機嫌が悪い・耳をよくさわる、などがサインになることがあります。
- 尿路感染症:はっきりした症状がなく発熱だけが続く場合に、背景にあることがあります。
- 川崎病:発熱が5日前後続き、目の充血・唇や舌の赤み・体の発疹・首のリンパ節のはれ・手足のむくみなどをともなうことがあります。早めの診断が大切な病気です。
長引く発熱や、はっきりした原因がわからない発熱では、これらを含めて診察で確認します。気になるときはご相談ください。
あわせて、咳や鼻水が目立つときは子どもの咳・鼻水|受診の目安と「咳の音」の見分け方、発疹が出ているときは子どもの発疹|熱・かゆみの有無で見る受診の目安、吐く・下痢をともなうときは子どもの嘔吐・下痢・腹痛|受診の目安と水分の与え方もご確認ください。
浜田病院 小児科の受診案内
- 診療時間:一般診療(発熱・かぜなど)は平日午前です(午後・土日祝は休診)。実施日・担当医は外来診療担当表をご確認ください。
- ご予約:お電話 03-5280-1166(受付:平日 8:30〜17:30/土 8:30〜12:30)へ。一般診療は予約優先で、ご予約がなくても空き枠でご案内できます。WEB予約(24時間)もご利用いただけます。
- 当日の受診:その日のうちに受診したいときは、当日そのままご来院いただけます(ご予約をおすすめします)。
- 37.5度以上の発熱があるとき:ご来院前に一度お電話 03-5280-1166をお願いします。当院は産科・新生児のいる病院のため、院内の感染対策として待合のご案内を調整させていただくことがあります(受診をお断りするものではありません)。
※けいれん・意識がおかしい・呼吸が苦しいなど🔴の症状があるときは、事前のお電話より先に119、または救急へ。 - 持ち物・医療費:受診の際はマイナ保険証(または資格確認書)と、お持ちの方はこども医療証(マル乳など)をご持参ください。千代田区にお住まいの0〜18歳は、保険診療の窓口負担が助成されます(自己負担の有無・詳細は千代田区 こども・高校生等医療費助成でご確認ください)。
よくある質問
- Q. 熱があるとき、お風呂に入れてもいいですか?
- 機嫌がよく元気であれば、短時間の入浴やシャワーで汗を流して構いません。体力を消耗させないよう、長湯は避けてください。ぐったりしている・寒がって震えているときは控え、体をふく程度にしましょう。
- Q. 座薬(解熱剤)を使っても熱が下がりません。受診すべきですか?
- 解熱剤で熱が下がりきらないこと自体は、めずらしくありません。大切なのは熱の数字より全身の様子です。水分がとれて眠れていれば、下がりきらなくても様子をみられます。反対に、ぐったりして水分がとれない・反応が鈍いといったときは、熱の高さにかかわらず受診をご検討ください。
- Q. 何日、熱が続いたら再受診が必要ですか?
- 発熱が3日(およそ72時間)以上続く場合や、いったん下がった熱が再び上がってきた場合は、一度ご相談ください。日数にかかわらず、水分がとれない・呼吸が苦しそう・ぐったりしているといった変化があれば、早めに受診してください。
- Q. 熱が下がったら、いつから登園できますか?
- 一般的には「解熱してから一定時間、元気で食事がとれること」が目安ですが、必要な日数や条件は園や感染症の種類によって異なります。園の規定と、必要な場合は診察でのご相談で判断してください。
参考情報・関連ページ
参考情報
日本小児科学会・厚生労働省研究班「こどもの救急(ONLINE-QQ)」 https://kodomo-qq.jp/(取得日:2026年7月)
▶ 電話で受診相談:03-5280-1166(電話受付:平日 8:30〜17:30/土 8:30〜12:30)
このページは 医療法人財団 小畑会 浜田病院 小児科 が監修しています。