明るくゆとりのある浜田病院の病棟廊下

子どもの嘔吐・下痢・腹痛|受診の目安と正しい水分の与え方

嘔吐や下痢そのものよりも、注意すべきは「脱水」です。おしっこの回数全身の様子が、最も大切な観察ポイントになります。また、特徴的な痛み方・吐き方のなかには、急いで受診すべきものがあります。このページで、見分け方と家庭での対応をお伝えします。

まず確認|受診の緊急度チェック

🔴 すぐに受診・救急を検討

  • 激しく泣くのと、ぐったりするのを繰り返す(とくに乳幼児)
  • 血が混じった便、イチゴジャムのような赤黒い便が出た
  • 緑色のものを吐く
  • 右下のお腹を痛がり、痛くて歩けない
  • 頭を打ったあとに吐いた
  • けいれんが起きた・止まらない
  • 強い頭痛や高熱をともなって繰り返し吐く/首を痛がって前に曲げにくい/呼びかけへの反応が鈍い(髄膜炎などの可能性)
  • 下の「脱水のサイン」が複数当てはまる

🟡 診療時間内に受診を

  • 半日以上おしっこが出ていない
  • 水分をとってもすぐ吐いてしまう状態が続く
  • 下痢が1週間以上続いている
  • 腹痛を繰り返す

ご家庭で様子をみられる状態(受診の必要は低い)

  • 吐いても水分が少しずつとれ、おしっこが出ていて、眠れている
夜間・休日に迷ったら:こども医療電話相談「#8000」。けいれんが5分以上続く・短時間に繰り返す・止まったあとも意識が戻らない、ぐったりして反応が鈍いときは、ためらわず119を。

脱水のサイン|おしっこと全身の様子で見る

次の項目を確認してください。複数当てはまる場合は受診をおすすめします。とくに涙が出ない・目が落ちくぼむ・大泉門(頭のやわらかい部分)がへこむ・ぐったりして反応が鈍いときは、時間内外を問わずすぐに受診・救急をご検討ください。月齢の低い赤ちゃんは短時間で脱水が進みます。

  • おしっこの回数がいつもより明らかに少ない/色が濃い
  • 口の中や唇が乾いている
  • 泣いても涙が出ない
  • 目が落ちくぼんで見える
  • ぐったりして反応が鈍い

最も客観的に分かるのは「おしっこの回数」です。半日以上出ていないときは、早めにご相談ください。

吐いた後の水分の与え方|「すぐ・たくさん」は避けてください

吐いたあとに心配して一気に飲ませると、また吐いてしまう——これはよくみられる悪循環です。「少量頻回(しょうりょうひんかい)」を原則として、次の手順で進めてください。

  1. 吐いた直後は飲ませず、30分ほどを目安に胃を休ませます(吐き気が落ち着くまで)。
  2. スプーン1杯程度のごく少量から、5〜10分おきに与えます。
  3. 吐かなければ、少しずつ量を増やしていきます。
  4. 水分は経口補水液が適しています(お茶や水だけでは、失われた塩分・糖分を十分に補えません)。

注意が必要な腹痛・嘔吐のパターン

頻度は高くありませんが、急いで受診すべきパターンがあります。落ち着いて、次のような様子がないか確認してください。

  • 泣いたり静かになったりを、周期的に繰り返す+嘔吐(乳幼児):腸重積の可能性があります。血便(イチゴジャムのような便)が出るのを待たず、この時点で早めに受診してください(血便はすでに進行したサインです)。
  • みぞおちから右下腹部へ移っていく痛み・歩くと響く痛み:虫垂炎(いわゆる盲腸)の可能性があります。
  • 緑色(胆汁のような色)の嘔吐:腸閉塞などの可能性があります。

いずれも「可能性」であり、多くの腹痛・嘔吐はこれらには当てはまりません。ただし、上のようなサインがあるときは、時間を空けずにご相談ください。

あわせて、発熱をともなうとき子どもの発熱|受診の目安(年齢別)と家庭でのケアもご確認ください。

食事の再開と家庭でのケア

食事について

  • 無理に食べさせる必要はありません。
  • 水分がとれるようになってから、消化のよいものを少しずつ再開しましょう。

家庭内での感染対策

  • 嘔吐物・便の処理は、使い捨て手袋を使い、換気をしながら行いましょう。
  • 塩素系の消毒を使い、タオルの共用は避けてください。
下痢止めや吐き気止めを自己判断で使うことはおすすめしません。下痢は、原因となるものを体の外に出そうとする反応でもあるためです。使用の判断は診察でご相談ください(具体的な薬剤名・使用量はこのページでは扱いません)。

浜田病院 小児科の受診案内

  • 診療時間:一般診療は平日午前です(午後・土日祝は休診)。実施日・担当医は外来診療担当表をご確認ください。
  • ご予約:お電話 03-5280-1166(受付:平日 8:30〜17:30/土 8:30〜12:30)へ。一般診療は予約優先で、ご予約がなくても空き枠でご案内できます。WEB予約(24時間)もご利用いただけます。
  • 当日の受診:その日のうちに受診したいときは、当日そのままご来院いただけます(ご予約をおすすめします)。発熱が37.5度以上のときは、ご来院前に一度お電話 03-5280-1166をお願いします。
  • 持ち物・医療費:受診の際はマイナ保険証(または資格確認書)と、お持ちの方はこども医療証(マル乳など)をご持参ください。千代田区にお住まいの0〜18歳は、保険診療の窓口負担が助成されます(自己負担の有無・詳細は千代田区 こども・高校生等医療費助成でご確認ください)。

よくある質問

Q. 吐いた直後に水を欲しがります。飲ませてもいいですか?
吐いた直後は、まず30分ほどを目安に胃を休ませてください。そのあと、スプーン1杯程度のごく少量から少しずつ与えるのが安全です。一度にたくさん飲ませると、再び吐いてしまうことがあります。
Q. 何回吐いたら受診すべきですか?
回数だけでは決められません。大切なのは「水分がとれているか」「おしっこが出ているか」です。水分がとれず、おしっこも半日以上出ていないときは、回数にかかわらず受診をご検討ください。
Q. 市販の下痢止めを使ってもいいですか?
自己判断での使用はおすすめしません。下痢は原因を体の外に出す反応でもあり、止めることでかえって回復が遅れる場合があります。使ってよいかどうかは、受診のうえでご相談ください。
Q. 保育園・学校はいつから行けますか?
嘔吐・下痢がおさまり、食事がとれて元気が戻っていることが目安です。原因や園の規定によって登園の基準が異なるため、園にもご確認ください。判断に迷うときは診察でご相談ください。

参考情報・関連ページ

参考情報
日本小児科学会・厚生労働省研究班「こどもの救急(ONLINE-QQ)」 https://kodomo-qq.jp/(取得日:2026年7月)

▶ 本日の小児科 診療時間を見る

▶ 電話で受診相談:03-5280-1166(電話受付:平日 8:30〜17:30/土 8:30〜12:30)

このページは 医療法人財団 小畑会 浜田病院 小児科 が監修しています。

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