タイミング法とは|自己流の妊活と病院でのタイミング法の違い
最終更新日:2026年7月31日
「そろそろ授かりたい」と願いながら妊活を続けてこられたおふたりのお気持ちに、浜田病院は真摯に寄り添います。タイミング法で病院を受診することは、「不妊治療を始める」というより、これまでの妊活を医学的に確かなものにする一歩です。 実際の排卵日は、アプリや基礎体温からの予測と数日ずれることも珍しくありません。浜田病院では、基礎体温・超音波検査による卵胞の発育状況・ホルモン検査を組み合わせて排卵日を予測し、妊娠しやすい時期をご案内いたします。 「まだ病院は早いかもしれない」と感じていらっしゃる方も、どうぞご安心ください。今のおからだの状態を知ることから、ご一緒に始めてまいります。
病院に相談する目安 ―「まだ早い」と思っている方へ
「どのくらい授からなかったら病院に相談すればよいのか」は、妊活を続けるなかで多くの方が迷われるところです。医学的な目安として、次のような場合には、どうぞ早めにご相談ください。
| こんなとき | 目安 |
|---|---|
| 避妊せずに妊娠に至らない | 1年間(=「不妊症」の医学的な定義にあたります) |
| 35歳以上の場合 | 半年(6か月)を目安にご相談を |
| 生理不順・強い生理痛・婦人科の病気の既往がある | 期間を待たずにご相談を |
日本産科婦人科学会は「妊娠を望む健康な男女が、避妊をしないで性交していたにもかかわらず、1年間妊娠しない場合を『不妊症』といいます」としています。また日本生殖医学会は「とくに女性の年齢が35歳以上で6ヶ月以上妊娠が成立しないカップルは不妊症検査を受ける対象とされています」と説明しています(→参考文献)。
これらはあくまで一般的な目安であり、「当てはまらないから受診できない」というものではございません。まずは今のおからだの状態を知ることから始められますので、迷っていらっしゃる段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
▶ 初診のWEB予約(24時間受付) ※診療科の選択で「不妊科」をお選びください
お電話でのご予約・ご相談:03-5280-1166(不妊・生殖医療センター)
自己流タイミングと病院のタイミング法の違い
アプリや基礎体温をもとにご自身でタイミングをとる方法と、病院で行うタイミング法は、排卵日を予測する方法が異なります。これまで続けてこられた妊活に医学的な検査を加えることで、これまで分からなかったことが見えてまいります。
| 比較項目 | 自己流(アプリ・基礎体温) | 病院のタイミング法 |
|---|---|---|
| 排卵日の予測方法 | 過去の周期からの推定・体温の変化 | 超音波での卵胞計測+ホルモン検査で、今周期の状態を直接確認 |
| 予測できるタイミング | 事前の見込みが中心 | 卵胞の育ち具合を見て排卵前にタイミングを指導 |
| 気づける問題 | ご自身では分かりにくいことがあります | 排卵していない周期・卵胞の育ちにくさ・ホルモンの乱れなどを確認できます |
| 基礎体温でわかること | 排卵が「起きた後」に体温上昇で推測 | 排卵の「前」に予測して行動できる |
意外と知られていないのが、基礎体温は「排卵が起きた後」に体温が上がることで、はじめて排卵を推測できる指標だという点です。そのため基礎体温だけでは、最も妊娠しやすい時期に前もって合わせることが難しい場合がございます。浜田病院では、超音波検査で卵胞の大きさを直接確認しながら、排卵の前にタイミングをご案内いたします。

治療の流れ|1周期のスケジュール
タイミング法は、月経周期に合わせてご通院いただきながら進めてまいります。1周期のおおまかな流れは次のとおりです。
-
月経開始
周期の始まりです。月経周期に合わせて、ご来院の日程をご相談します。
-
卵胞チェック(超音波検査)
卵胞がどこまで育っているかを超音波検査で確認いたします。必要に応じてホルモン検査もあわせて行います。
-
排卵日の予測・タイミングの指導
卵胞の大きさなどから排卵の時期を見極め、妊娠しやすいタイミングをお伝えします。
-
排卵の確認
超音波検査で、排卵が起こったかどうかを確認いたします。
排卵のタイミングは周期ごとに変わるため、次のご来院日は、卵胞の育ち具合を確認しながら、診察のたびにご相談して決めてまいります。直前に来院日が決まることもございますので、お仕事などのご都合をうかがいながら進めてまいります。
タイミング法と同時に行う基本の検査
タイミング法は、「妊娠しにくい原因がないか」を確認する基本的な検査と並行して進めるのが一般的です。原因を調べながらタイミングを合わせていきますので、次のステップに進むかどうかのご相談もしやすくなります。
浜田病院では、主に次のような検査を行っております。
あわせて、ご自身で記録していただく基礎体温も、診療の大切な手がかりとなります。スクリーニング検査で卵管・卵巣・子宮の異常が疑われた場合には、腹腔鏡検査を行うこともございます。
なお、一部の検査は自費診療となります。詳しくは診察の際にご説明いたします。
とくに精液検査は早い段階での実施をおすすめしております。日本生殖医学会は「不妊症の約50%は男性側に原因があるとされており、男性不妊症の原因検索は、女性側の検査と並行して進めていくことが望まれます」としています(→参考文献)。女性側だけで検査を進めるよりも、おふたりで並行してお調べいただくほうが、原因の全体像が早くつかめます。
費用と保険適用
2022年4月から、タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などが公的医療保険の適用対象となり、窓口でのご負担は原則3割となりました(ご年齢や所得区分により異なります)。タイミング法は保険診療で受けていただけます。
費用は、その周期に行う検査やお薬の有無によって変わります。具体的な金額は診察の際にご案内いたしますので、気になることは、どうぞご遠慮なくお尋ねください。
ステップアップの考え方
タイミング法をしばらく続けても授かりにくいときは、人工授精など次の方法をご提案しております。一般には半年ほどを目安とされていますが、浜田病院では早い段階から選択肢をご検討いただけるよう、2〜3周期(およそ2〜3か月)を目安にしております。
適切な期間は、ご年齢や検査結果によって異なりますので、診察のうえで、おひとりおひとりに合わせてご提案いたします。おからだのご負担や大切なお時間のことも考え、進め方はそのつどご一緒に見直してまいります。迷っていらっしゃるときは、次の選択肢を知っておいていただくことも大切だと考えております。
タイミング法を続けるうえで ― おふたりの負担について
タイミング法では「この日に」というご案内が、ときにおふたりのご負担に感じられることもございます。そのように感じられる方は、決して少なくありません。おつらいと感じられるときは、どうぞ遠慮なく医師にお伝えください。方法の調整や、次のステップへ進む時期について、ご一緒に考えてまいります。
浜田病院の特徴/リスク・注意点
浜田病院では、おひとりおひとりのお気持ちに寄り添いながら、考えられる選択肢とその理由をていねいにご説明いたします。
リスク・注意点
排卵がうまく起こらない場合などに、飲み薬や注射(排卵誘発剤)で排卵を促しながらタイミング法を進めることがあります。排卵誘発剤には多胎妊娠やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)といった副作用がみられることもございますので、超音波検査で卵巣の状態を確認しながら慎重に進めてまいります。気になることやご不安な点は、どうぞ遠慮なくお尋ねください。
よくあるご質問
- Q. 基礎体温をつけていなくても受診できますか?
- A. はい、ご受診いただけます。基礎体温の記録がなくても、超音波検査で今の卵胞の状態を確認することができます。「準備が整ってから」とお待ちいただく必要はございませんので、どうぞお気軽にご相談ください。なお、基礎体温表をつけていらっしゃる方は、初診の際にお持ちいただくと診察がスムーズです。
- Q. 夫(パートナー)は一緒に受診したほうがよいですか?
- A. 不妊の原因は女性側・男性側どちらにも考えられますので、可能であればぜひおふたりでご来院ください。検査結果をご一緒に確認いただくことで、今後の治療計画も立てやすくなります。とくに初診時には、今後の検査や治療方針のご説明を、ぜひご一緒にお聞きいただければと思います。
- Q. 精液検査はいつ受けたらよいですか?
- A. できるだけ早い時期にお受けいただければと思います。日本生殖医学会が「不妊症の約50%は男性側に原因がある」と説明しているためです。
精液検査は完全予約制で、お電話でのご予約をお願いしております。2〜3日間の禁欲期間のあと、受付でお求めいただく専用の採精カップにご自宅などで採取していただき、2〜3時間以内に浜田病院までお持ちください(院内での採精は承っておりません)。なお、タイミング法を行う周期は、排卵期を避けてご予約ください。検査の結果は、後日の診察時にご説明いたします。
→ 検査の詳しい手順は不妊検査のページでご案内しております。 - Q. どのくらいの期間で結果を判断しますか?
- A. 浜田病院では2〜3周期(およそ2〜3か月)を目安に振り返り、次のステップをご相談しております。ご年齢や検査結果によって異なりますので、おひとりおひとりに合わせてご相談いたします。診察のたびに状況を確認しながら、次の方針をご一緒に考えてまいります。
「病院はまだ早いかも」と迷われている方へ
「受診するかどうか、まだ決めていない」という段階でのご相談も歓迎しております。まずは今のおからだの状態を知ることから始められます。JR御茶ノ水駅から徒歩2分です。
▶ 初診のWEB予約(24時間受付) ※診療科の選択で「不妊科」をお選びください
お電話でのご予約・ご相談:03-5280-1166(不妊・生殖医療センター)
初診はご予約なしでもご受診いただけますが、診療枠に限りがあるため、事前にご予約いただけますと安心です。
タイミング法を担当する医師
日本生殖医学会の生殖医療専門医を含む医師が、初診から治療まで担当いたします。原田 美由紀(東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科/女性外科 教授)、泉 玄太郎(同 講師)ほかが診療にあたります。 ▶ 医師紹介ページ(経歴・資格)
関連情報
参考文献
- 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2026」産婦人科診療ガイドライン運営委員会 編、2026年
- 日本生殖医学会「生殖医療の必修知識2023」一般社団法人日本生殖医学会 監修・編集、2023年11月
- 日本産科婦人科学会「不妊症」(2025年7月28日更新/閲覧日:2026年7月31日)
- 日本生殖医学会「生殖医療Q&A」(Q2・Q6・Q7/閲覧日:2026年7月31日)
- 厚生労働省「不妊治療に関する取組」(閲覧日:2026年7月31日)
このページは 医療法人財団 小畑会 浜田病院 不妊・生殖医療センター が監修しています。